講座1オーガニック ⑥有機を増やすために、私たちにできること。

講座1オーガニック
⑥有機を増やすために、
私たちにできること。

有機を増やすために私たちにできることはなんだろう?

オーガニックや有機を増やすためには、農家さんのがんばりや国の政策を待つ以外ないのでしょうか? 
私たち、消費者や、パン屋さんやうどん屋さんやラーメン屋さんといった加工の立場の人たちができることについて考えました。
2022年4月22日に行われたzoomによる座談会。
左上から、大地堂の廣瀬敬一郎さん。
「小麦の教室」の校長・池田浩明。アオヤギ製粉の青柳健太郎さん。
左下が志賀勝栄さん(シニフィアン・シニフィエ)、
そして澤登早苗先生(恵泉女学園大学)。
動画版「なぜ有機小麦は増やす必要があるのか?」では、
ここに書き切れなかった興味深いお話も
じっくりと聴くことができます。
動画版をご覧になりたい方は、
https://komuginokyousitsu1.peatix.com/
こちらにお申し込みください。
新麦コレクションの会員の方は、無料です。

私たちこそが有機を増やす大きな力だ

有機を増やすために私たちにできることはありますか?
そう尋ねると、澤登先生は「あります」と声を大にして答えました。
澤登早苗先生(恵泉女学園大学)
「国の食料政策って、消費者のほうに向いてる部分が大きいんですね。有機JASの基準を決めたときの農林水産省の委員会に、私も委員として参加していたんですけど、たとえば、『きのこを有機として認めるか認めないか』って議論をするときにも、最後に消費者側の委員に『消費者のみなさん、オーガニックのきのこ食べたいですか?』って訊くわけです。それで、『ああ、食べたいですね』って言うと、有機を認める方向に進んでいく、みたいな政策決定の方向性があるわけです。農家側は当事者だし、数が圧倒的に少ないから、声を政策に反映させるのがむずかしい。だからやっぱり、消費者が『私たちオーガニックを食べますよ、欲しいですよ、食べ支えますよ』って声を上げると、本当に世の中が変わってくると思うんです」

保護記事

ここからは、会員限定です。閲覧にはパスワードが必要です。

いま、ウクライナの紛争や円安によって、輸入小麦の供給が不安になっていて、ますます自分の国の食べ物を自分で作る必要が痛感されます。この国を守り、そして身のまわりの環境を未来へつなげていくために。私たちは同じ船に乗っているのですから、立場を越えて、力を合わせていく必要があるのではないでしょうか。

みどりの食糧システム戦略とは

出典:「みどりの食糧システム戦略」 戦略の概要とめぐる情勢(2022年5月)農林水産省より作成。
世界中で起きている地球温暖化による異常気象や大規模自然災害だけでなく、生産者人口の減少や高齢化などのために、今、日本の農林水産業は大きな危機を迎えている。
諸外国では、環境や健康に関する戦略を策定するなどの動きが起きている。2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標---SDGs」や地球温暖化の原因となる「環境」を重視した戦略だ。
そんな中、日本の食料・農林水産業でも、持続可能な食料システムを構築しようという動きが始まり、農林水産省が策定したのがこの「みどりの食糧システム戦略」である。
上記の表を見ていただけると分かる通り、温室効果ガス削減や環境保全といった項目の中に農業が据えられていて、有機農業も環境保全が目的とされている。そして、2050年にまでに、耕地面積に占める有機農業の取り組み面積を25%(100ha)に拡大することを目指すとしている。


この「みどりの食料システム戦略」は、2021年5月に策定され、2022年4月22日に「環境と調和のとれた食料システムの確立のための環境負荷低減事業活動の促進等に関する法律(みどりの食料システム法)」が成立し、5月2日に公布され、7月1日に施行された。
●「講座1 オーガニック」は、この回で終了しました。